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裁判上の離婚原因

3年以上の生死不明

配偶者が生きているか、死んでいるかが3年以上不明である場合、離婚原因となります。

行方不明だとしても、生きていることが分かっている場合には、これにあたりません。

強度の精神病にかかり、回復の見込みがないこと

配偶者が、夫婦間の協力義務が果たしえない程度の重症な精神病にかかり、回復の見込みがないことをいいます。

「精神病」とは、そううつ病、統合失調症、偏執病、初老期精神病などの高度の精神病といわれており、アルコール中毒、麻薬中毒、ヒステリー、神経衰弱症(ノイローゼ)などは該当しません。

後者の症状を理由として離婚を請求する場合は、「その他婚姻を継続し難い重大な事由」の離婚原因に該当するか否かを検討することとなります。

強度の精神病というのは、成年後見開始の審判を受けているような場合のみを意味するのではなく、婚姻の本質である夫婦の協力義務が十分に果たし得ない程度に精神障害がある場合を意味しています。さらに、精神病が「回復の見込みがない」こと、すなわち不治であることを要します。判例は、精神病の程度が一時より軽快しており近い将来一応退院できるとしても、通常の社会人として復帰し、一家の主婦としての任務に耐えられる程度にまで回復できる見込みがない場合につき、離婚を認容しています。

また、精神病で入院歴があるだけでは足りません。度々入院していてもその都度日常生活に支障がない程度に回復している場合は、不治の精神病にはあたらないと考えられます。

回復の見込みのない強度の精神病に該当し、民法770条1項4号の離婚原因があるとしても、裁判所がなお婚姻を継続すべきと認めるときは、裁量により離婚請求を棄却することができます。

判例は、「民法は単に夫婦の一方が不治の精神病にかかった一事をもって直ちに離婚の訴訟を理由ありとするものと解すべきでなく、たとえかかる場合においても、諸般の事情を考慮し、病者の今後の療養、生活等についてできるかぎりの具体的方途を講じ、ある程度において、前途に、その方途の見込みのついた上でなければ、ただちに婚姻関係を廃絶することは不相当と認めて、離婚の請求は許さない法意である」と判示し、離婚後精神病者の療養・監護について十分な保障がない場合には、離婚の請求を認めないとしてきました。

また、精神病者の実家に療養費の負担をするだけの資力があるうえ、離婚請求者が過去において配偶者に入院費等を支払い、将来の療養費についても自己の資力で可能な限り支払う意思を表明している事案について、離婚を認めました。

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