離婚に際して、子どもたちの親権をどちらが取得するかについて争いがあるのですが、話合いでまとまらない場合、子どもたちの親権者はどのようにして決まるのでしょうか? - 小西法律事務所(離婚の法律相談)離婚について弁護士への無料相談は、小西法律事務所(大阪市北区)まで

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離婚に際して、子どもたちの親権をどちらが取得するかについて争いがあるのですが、話合いでまとまらない場合、子どもたちの親権者はどのようにして決まるのでしょうか?

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依頼者・相談者

男性 40代

背景・相談内容

先日、妻から離婚を切り出されました。
こうなってしまった以上、離婚することはやむを得ないと思っていますが、妻には浪費癖があるため、子どもたちの親権は私が取得したいと考えています。
現在の子どもたちの年齢は、長男が15歳、二男が12歳です。
しかし、妻も子どもたちの親権を取得したいと考えているようです。
もしも、妻との話し合いがまとまらなかった場合には、子どもたちの親権者はどのようにして決まるのでしょうか。
また、その際、妻の浪費癖はどの程度考慮されるのでしょうか。
仮に、妻が浮気をしていた場合には、それも考慮されるのでしょうか。

弁護士の回答・アドバイス

離婚する際には、子の親権者を指定する必要があるため(民方819条)、子の親権をどちらが取得するのかについて奥さんと協議しなければなりません。
もしも、協議がまとまらなければ、親権者指定の調停等を申し立てることになります。
さらに、調停でも話し合いがまとまらなければ、審判となり、裁判所が父母のうちどちらが子の親権者として適格であるかを判断することになります(なお、通常は夫婦関係調整調停の中で扱われることが多く、合意に至らない場合は、訴訟に移行するのが一般的です。)。
審判における親権者の適格性判断の基準については、民法上明文の規定は置かれていませんが、「子の利益」に合致するかどうかという基準の下、具体的には、
①子の意思の尊重の原則
②監護の継続性維持の原則
③(乳幼児に関する)母親優先の原則
④兄弟不分離の原則
⑤面会交流寛容性の原則
を総合的に考慮して判断されることになります。
そして、裁判所が審判をするにあたり、子の年齢及び発達の程度に応じて、その意思を考慮しなければならず(家事65条)、15歳以上の子については、その陳述を聴かなければならない(家事169条2項)とされていることから、できる限り子の意思が尊重されることとなります。
そのため、特に本件のようにお子様達の年齢が15歳に達している、あるいはもう少しで達するといったような場合には、上記の判断基準のうち、「①子の意思の尊重の原則」が重視されることになり、当該親の監護能力に特段問題がなければ、お子様達が父母のうち親権者でいてほしいと考えている方が親権を取得する可能性が高いと考えられます。
なお、親権者の指定は、あくまで子の福祉の観点から適格性の有無を慎重に検討すべきであるため、妻に浪費癖があったり、浮気をしていたからといって親権者として不適格であると判断されるわけではなく、上記要素を総合考慮して適格性の判断がなされることになります。