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モラハラ(モラルハラスメント)について

  • モラハラ

 配偶者から日常的に暴言を吐かれる、暴力はないが精神的に追い詰めてくるなど、配偶者からのモラハラに悩み、離婚を考えておられる方もいらっしゃるかもしれません。
 今後4回にわたり、配偶者からのモラハラとその対応策、モラハラを理由とした離婚について解説いたします。
 今回の記事はモラハラの意味、典型例についてご説明致します。

モラハラとは

 モラハラとは精神的な暴力、虐待、嫌がらせをもって相手の人格や尊厳を継続的に攻撃し傷つける「モラル・ハラスメント」の略です。
 いわゆるDV防止法(配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護等に関する法律)では、下記の行為を暴力としています。

この法律において「配偶者からの暴力」とは、配偶者からの身体に対する暴力(身体に対する不法な攻撃であって生命又は身体に危害を及ぼすものをいう。以下同じ。)又はこれに準ずる心身に有害な影響を及ぼす言動(以下この項及び第二十八条の二において「身体に対する暴力等」と総称する。)をいい、配偶者からの身体に対する暴力等を受けた後に、その者が離婚をし、又はその婚姻が取り消された場合にあっては、当該配偶者であった者から引き続き受ける身体に対する暴力等を含むものとする。

配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護等に関する法律 第1条

 家庭内という密室で行われるモラハラは、当事者がモラハラ被害に受けていることに気づきにくいことが特徴です。また、誰かに相談しても、一つ一つの出来事はささいなことも多いので、周囲の人にモラハラだと理解されないこともあります。

モラハラの加害者の特性

 モラハラ加害者の特徴として、自己中心的で共感性が低く、弁が立つ事が挙げられます。そのため、常に自分が正しいという態度をとったり、平気で嘘をつくことがあります。
 また、プライドが高く、他人にどのように見られているかを非常に気にするため、外面は良く、「いい人」だと認識されている場合があります。

モラハラの典型例

 モラハラ加害者が行うモラハラの典型は下記に記載したようなものになります。あくまで一例となりますが、配偶者の行動に当てはめ、該当項目が多いほどモラハラである可能性は高まります。

  • 暴言を吐く。怒鳴る。
  • 強い口調で命令する。問い詰める。
  • 「殺すぞ」「死ね」「別れるなら死ぬ」などと脅す。
  • あなたの容姿や学歴をバカにしたり、発言・行為を侮辱する。
  • 大きな音を立てたり、家の物を破壊して威嚇する。
  • 親族や友人、子どもの前で悪口を言う。
  • あなたの親族や友人を侮辱する。
  • 話しかけられても無視をする。
  • 趣味や仕事、親族や友人とのつきあいを制限する。
  • 外出の際に許可を取らせたり、こちらからの連絡にはすぐに返信させるなど、行動を監視したがる
  • 家計を管理し、あなたには節約を強いるが、自身の趣味などへは散財する。
  • 生活費を渡さない。もしくは、わずかしか渡さない。

まとめ

 家庭内で起こるモラハラは密室で行われるため、表面化しにくいです。また、モラハラ加害者は外面が良いことが多いので、周囲に相談してもまともに話を聞いてくれない場合もあります。
 夫婦げんかとモラハラの線引は非常に難しいので、モラハラ被害を受けていると感じれられた方は、DV相談ナビなどの公的機関に相談されてみることをおすすめいたします。
 また、将来的に離婚を視野にいれているならば、弁護士に相談されることもおすすめいたします。