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モラハラ(モラルハラスメント)被害に遭った場合の証拠の集め方

  • モラハラ

 配偶者から日常的に暴言を吐かれる、暴力はないが精神的に追い詰めてくるなど、配偶者からのモラハラに悩み、離婚を考えておられる方もいらっしゃるかもしれません。
 全4回にわたり、配偶者からのモラハラとその対応策、モラハラを理由とした離婚について解説いたします。
 第2回の今回のコラムでは、モラハラ被害に遭った場合の証拠の集め方について解説いたします。

離婚する際に証拠が必要となるケース

 一般的に、モラハラであれ不貞行為であれ、相手方配偶者が離婚の原因を作っているにも関わらず、相手方配偶者が離婚に合意しないケースがあります。そういったケースでは、協議離婚で解決することは難しく、調停や裁判の手続きをとらなければ離婚できない事が多いです。
 調停や裁判となりますと、調停委員や裁判官に対して客観的な証拠を示し、離婚原因が存在することを証明しなければなりません。

モラハラの証拠の集め方

 裁判で認められる証拠は、合法な手段で集めなければなりません。証拠の収集方法によっては、相手方からプライバシーの侵害などで訴えられる可能性もあります。
 そういったリスクを減らすためには、事前に弁護士に相談されることをおすすめいたします。

モラハラの証拠の具体例

 それでは具体的にどういったものが証拠となりうるのかを解説いたします。

音声データ

 相手方の暴言をスマートフォンやICレコーダーで録音したデータは証拠として有益です。また、可能であれば映像として録画できると更に良いです。
 録音や録画をする際は、相手方の暴言の場面のみでなく、前後の会話の状況も確認できるようにしておきましょう。また、暴言の内容が同じような場面であっても、モラハラの常習性を証明できますので、データとして残す価値があります。

メールやLINE

 配偶者がメールやLINEを使って、モラハラに該当するような発言をした場合、そのメールやLINEは有益な証拠となります。その際は、発言の日時がわかるようにして保存しましょう。
 また、携帯電話の機種変更によって過去の履歴が消えてしまう可能性もありますので、データのバックアップは必ずとっておきましょう。

行政や公的機関への相談記録

 警察やDV相談ナビなどの公的機関に配偶者のモラハラについて相談していた場合、受付記録などが証拠となる可能性があります。記録を取り寄せることができるか相談してみましょう。

病院への通院記録、診断書

 相手方からのモラハラが原因で、精神科や心療内科を受診される方もいらっしゃるかと思います。うつ病などと診断された場合は、医師に診断書を作成してもらい証拠として提出しましょう。