投資信託の財産分与 〜財産分与の基準となる投資信託の評価額について〜
- 投資信託
前回記事【投資信託の財産分与 〜投資信託とは〜】では投資信託が財産分与の対象となることについて解説いたしましたが、今回は投資信託の評価額について解説いたします。
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投資信託の場合、財産分与時の基準価額が評価額となります。
投資信託を財産分与する場合、財産分与時における投資信託の基準価額が評価額として扱われます。
財産分与時とは、離婚成立日とされます。協議離婚や調停離婚の場合、通常は夫婦間での話し合いによっていつを基準とするかを決めることとなります。また、離婚訴訟の場合は、口頭弁論終結時が基準となります。
投資信託の基準価額とは
基準価額とは投資信託の値段のことを言い、基準価額は運用会社によって毎営業日計算されます。
基準価額は、投資信託の販売会社や運用会社のホームページ、新聞のマーケット欄などで確認することができます。投資信託では取引単位を「口(くち)」と呼び、一般的には1万口あたりの金額を基準価額として表示されています。
算出方法
投資信託の基準価額の算出方法は「純資産総額」を「受益権の総口数」で割ったものとなります。
「純資産総額」とは投資信託が保有する資産(株式や債券など)の時価評価額の総額に利息や分配金など収入を加え、そこから運用管理費用(信託報酬や手数料)などを差し引いたものをいいます。
また、「受益権総口数」とは、投資信託のすべての受益者が保有する口数の合計のことをいいます。
この算出方法の場合、基準価額は1口あたりの金額となってしまいますが、先述したとおり、一般的には1万口あたりで表示されることが多いです。
運用資産の評価額を調べるには
保有している投資信託の現在の評価額は、基準価額を見ただけではわかりません。
では、どのように評価したらよいのでしょうか?
自分で計算する方法
投資信託の現在価値は下記の計算式から算出できます。
直近の基準価額÷基準価額の口数単位×保有口数
直近の保有口数がわからない場合は、投資信託を購入した販売会社に尋ねれば確認することができます。
取引残高報告書を確認する方法
自分で計算する以外では、取引残高報告書を確認する方法があります。
投資信託を購入した販売会社から、定期的に取引残高報告書が送付されます。取引残高報告書には、投資信託の名称や保有口数などが記載されています。評価額の欄で、資産の現在価値を確認することができます。
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