投資信託の財産分与 〜投資信託から生じた分配金について〜
- 投資信託
夫婦の共有財産から購入された投資信託については、財産分与の対象となることは過去の記事【投資信託の財産分与 〜投資信託とは〜】で、ご説明したとおりです。
投資信託の中には、分配金を受け取れるものもありますが、それではその分配金は財産分与の対象となるのでしょうか。
投資信託から生じた分配金も財産分与の対象となる。
夫婦の共有財産から購入された投資信託から生じた分配金は、財産分与の対象となります。
実際に財産分与を行う場合は、予め分配金がどの程度あったかを確認する必要があります。
投資信託の販売会社のホームページで確認することができる場合もあります。販売会社がわからない場合は、相手方配偶者に取引履歴等の開示を求める必要も出てきます。
投資信託の分配金とは
投資信託における分配金とは、運用によって得られた収益を決算ごとに投資家に分配するお金のことです。
投資信託では様々な資産に投資していますが、それらの資産から配当や利子である「インカムゲイン」を受け取っています。また、株式や債券などを売買することで値上がり益である「キャピタルゲイン」を得られる場合もあります。これらの「インカムゲイン」や「キャピタルゲイン」などの利益に加え、過去から繰越利益を加えたものが分配対象額となります。
投資信託には半年や1年など一定期間での投資信託の運用状況に応じて、「分配金が支払われる」タイプと、解約、または売却するまで分配金を仕払わずに再投資する「分配金がない」タイプがあります。
分配金の種類
国内投資信託では、分配金には普通分配金と特別分配金(元本払戻金)の2種類があります。
普通分配金
普通分配金は、運用によって得られた利益(=元本を上回った分)を投資家に支払います。
特別分配金
特別分配金は、利益ではなく元本の一部を投資家に返すものです。
払い戻された特別分配金の額だけ基準価額は減少しますので、運用資金が減ります。
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